階段下収納はデッドスペースを生かせるものの、その形状から使いにくく、悩んでいる方もいるでしょう。我が家も天上が低く斜めになっているところもあり、収納の難所となっており、長年どうにかしたいと思ってました。
横に細長い狭いスペースで使い勝手が悪く、入り口まで物がひしめいていて、一歩も足を踏み入れられなかったのです。奥の方のものを出すには手前の雑多なものをすべて外に出さなければ到達でないような状態でした。
そんな悩ましい階段下収納を、DIYですっきりと改変した様子を紹介します。奥まで無駄なく使えるように、壁面に可動棚を設置して収納力も向上しました。端材を使ったのでコストは1万円以下。
どのようにすれば使いやすくなるか悩みながら、これまでのDIYで出た端材も活用して改善していった様子を画像付きでお伝えしているので、リフォームアイデアの参考にしてください。
階段下収納DIY|可動棚設置で大幅改善
階段下収納の入り口には観音扉があったのですが、外して開放的に。入り口脇には棚を置いて、側面には目隠しで鏡を設置。ニトリで1,000円以下で購入したものです。玄関前に鏡がないという悩みも、ついでに解消できました。
フェイクグリーンやカゴバッグを組み合わせて、見せる収納にしてみました。今は、奥の壁に飾る小さなアートを探しています。入り口すぐの左側に見えるカゴバックは、突っ張り棒にS字フックでかけています。
最近は100均のフェイクグリーンもクオリティが高いものがあって便利ですね。
壁面にはダボレールを取り付け、可動棚を設置。まだもう少し棚を増やす予定ですが、ひとまず使える端材は棚にしました。端材の角が危ないので、やすりがけして丸めています。
棚の高さは、自由に変えられます。中央のダボレールを左右の棚で共有しているため、奥と手前の棚板の高さを揃えることはできませんが、特に不便はありません。棚の強度を保つにも、ちょうどいい幅加減かと思っています。
可動棚の下には、長さのあるものも置けます。奥側の一番上にもう一段棚を増やせば、すきま収納として空間を生かせそうです。
以下は、大まかに収納したところです。可動棚には、箱やカゴに納まるものを乗せました。奥の高さ1mほどのスペースには、テニスラケットやマットなど、長さのあるものを配置。可動棚の前には、日常的に使うものを入れたフリーボックスを置きました。
フリーボックスをそのまま置くと邪魔になるし、入り口側に寄せてしまうと見た目が良くないので、キャスターを付けて移動できるようにしました。端材にキャスターを取り付ければ、なんでも乗せてスイスイ動かせるので、隠す収納にも便利です。
天上の低い奥の狭い空間に入れる箱なども、キャスター付きにしておくと良さそうですね。
コロコロと手前に動かせば、奥にもスムーズに入れます。
小さいお子様がいる場合などは、ストッパー付きのキャスターにしておくと安心です。
物が多すぎて一歩も踏み入れることのできなかった階段下収納でしたが、いろいろな収納術を駆使してすっきり整理できました。
可動棚やキャスター付きの棚を組み合わせると、狭い空間を有効活用できます。今後も以下のような方法も取り入れながら、必要に応じてコツコツ改善していく予定です。
- 可動棚の追加
- 入り口天上部分に棚を追加
- 壁面にフックを取り付け
- 突っ張り棒の活用
リビングの壁紙リフォームをした様子も紹介しているので、こちらもチェックしてください。

使い勝手の悪い階段下収納
我が家の階段下収納がどんな形状なのか、詳しく解説します。
DIY前の階段下収納
DIY前の状態はどうだったのか、写真をご覧ください。
以下の写真は玄関から撮影しました。取っ手しか見えませんが、左側にはトイレの入り口があります。トイレの入り口の奥に階段があり、廊下の突き当りにある観音開きの扉が、階段下収納の入り口です。
以下の写真は、階段下収納の扉を外したところ。折り返し階段の下を活用したスペースで、すぐ目の前に壁があります。
以前は、以下の向きで棚を設置していて、左側のスペースには物が乱雑に積まれていて、人が入れない状態でした。実質的にはこの棚とその手前しか使えず、たまに扉を開けると物がこぼれ落ちてくることも。人がいるときには恥ずかしくて、とても開けられませんでした。
収納スペースの奥は以下のとおり。折り返し階段の下にあるため、天上が斜めになっています。奥のほうは1mほどの高さしかありません。収納として使いこなすには、難易度の高い形状です。
以前は、奥の狭いスペースに30cmほどの高さの衣装ケースを3段入れていました。年月を経てその手前にどんどん物が蓄積していき、何年も目に触れることすらありませんでした。
以下は、階段下収納の奥から入り口側を撮影した写真。入り口から左手に、2m近い奥行きがあります。こうして見れば、一人部屋としても使えそうです。
階段下収納の寸法
我が家の階段下収納の、具体的な寸法も記載しておきます。床のサイズは以下のとおりです。
収納スペースを側面から見た場合の寸法は、以下のとおりです。間口幅は74cmで、190cm高さの観音扉が付いています。入り口のあたりは高さが十分にありますが、左奥に行くと高さが107cmしかなく、しゃがまないと入れません。子どもの隠れ家にはちょうど良さそうですが、大人では窮屈に感じます。
20年以上の月日が経過するうちに、この空間に物が蓄積され、入り口のドアを開けても、一歩も足を踏み入れられない状態になっていました。奥にあるとわかっていても、取り出すには手前のものを片付ける必要があり、簡単には手を出せません。
一度、整理しようと中のものを出したことがあるのですが、あまりに物が多くて廊下や階段スペースがすぐに埋まれてしまい、途中で挫折した経験もあります。
しかし、あまりの不便さに一念発起し、腰をすえて取り組むことにしました。
階段下収納DIYの手順
階段下収納の使い勝手を良くするために、以下の手順でDIYを進めました。
- 収納物の撤収・選別
- 何をどう収納するか検討
- 必要な棚の形状を検討
- 棚の設置方法を検討
- 棚の設置
じっくりと検討しながら休み休み進めたので、中を空にしてから棚を設置するまで、1ヶ月ほどかかってしまいましたが、段取りが決まっていれば数日で完了する内容です。
収納物の撤収・選別
まずは、収納されているものを取り出しながら、いらないものはどんどんゴミ袋に詰め込みました。いらないもの、たくさんありました。
必要なものだけを残し、階段下に再度収納したいものを選別。子どもが小さい頃に使っていたものなどもあり、選別にも時間がかかりました。
最初のこの工程だけでも、ゆっくりやったので2~3日かかりました。
何をどう収納するか検討
階段下収納に納めたいものをしっかり選別してから、どのように収納するか検討しました。細々したものは箱やカゴなどに入れられますが、問題なのはテニスラケットなど、箱に納まらないサイズのものです。
狭い空間なので、適度なすき間を作るなどして、無駄なく収納できるように検討しました。
必要な棚の形状を検討
壁面に壁を取り付けると、奥まで有効活用できると考えました。DIYで大きめの端材もたくさんあったので、棚板として活用することに。
端材の使い道に困っていたし、木材も高騰しているので一石二鳥です。これまで使っていたスチール棚も残し、収納力を向上しながら使い勝手も良くなるように考えました。
棚の設置方法を検討
棚を設置する方法として、以下の候補がありました。
- 端材で棚を作って設置
- キャスター付きの棚を作って設置
- 階段下収納の壁面に棚を直接取り付け
- 可動式棚を設置
棚を作るのは大掛かりになるうえ、端材だけでは足りずにまた木材を購入する必要があるのでやめました。棚作りをするためのスペースも狭いので、効率的ではありません。
棚は作成後の設置場所への搬入にも考慮が必要で、形状的に階段下収納の中で作らないといけない可能性が高いからです。
壁面に棚を取り付けることも考えましたが、最終的には、端材を使えて調節もできる「可動棚」を選びました。
棚の設置
可動棚を設置するには、壁面に設置する「ダボレール」と、棚板を乗せる「棚受け金具」が必要です。何度もホームセンターに足を運び、なるべくコストがかからずにシンプルなものを選びました。
私が選んだのは、ロイヤル社のコノ字型シングルサポート(ダボレール)と、木棚用ブラケット(棚受け)です。ダボレールと棚受けのメーカーなどが同じでないと、組み合わせできないので通販で購入する際は注意してください。棚受け金具は、棚板1枚ごとに左右1セットが必要です。
端材を棚板として活用するので、そのサイズに合わせてできるだけコストを抑えられるようにダボレールの設置位置を決めました。
可動棚の設置は簡単そうに見えますが、棚の要となるダボレールが左右でずれると、棚受けがスムーズにはまりません。ずれがないか、慎重に確認しながら取り付ける必要があります。
狭い空間でのDIYはなかなか大変で、ときには寝っ転がって作業することもありました。目より高い位置の作業をするときは、危険防止のため、作業用の保護メガネがあると便利です。
コツコツ改善して収納力をアップしよう
階段下収納は狭い空間ながら、多くのものが詰め込まれていて、出すだけでも一苦労でした。しかし、長年気になっていたところでもあったので、DIYできて良かったです。
今回のDIYは端材を使ったので、購入したのはダボレールと棚受けとビスのみ。1万円以下で済みました。低コストで、悩みの種だった収納をしっかり改善できて大満足です。
実際、階段下収納を有効活用できるようになって、非常に快適です。毎日目に入る場所が明るくなり、奥行きも感じられるようになりました。見るたびに気分が上がります。
収納していた物をすべて出してから、1ヶ月ほどかけてゆっくりと取り組みました。
ゴミの処分も大変でしたが、一番時間がかかったのは、中身を出してから可動棚を設置するまでの期間です。出した物を見直して選別しながら、何を収納するか、どんな棚にすれば使いやすいかをひたすら考えていました。
悩ましい収納問題は、一度中身を全部出して、じっくりコツコツ改善していくことをおすすめします。参考になれば幸いです。
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